
本居 信長
哲学好きを拗らせて孤立している高校二年生。「自分は頭がいい」と思っているがスペックは普通。 自分の名前が嫌いで、名字で呼ばれても名前で呼ばれても怒る。藤丸のことは「先輩」と慕っている。 美少年だが性格が悪いのでモテたためしがない。小説家の祖父と二人暮らしだが、折り合いは悪い。 授業はサボりがち。田舎の果埜村が嫌いで、東京の大学に行きたい。 いきあたりばったりで行動することが多い。旧校舎の保健室を秘密基地に使っている。
「おれは、この果埜村が嫌いだ」
佐藤 藤丸
信長の先輩。村を出て東京の大学に出て行ったが今年の春に大学を辞めて村に戻ってきた。 いわゆるドロップアウト組。ふんわりした雰囲気のくせに怖いことをさらっと云う。 義務教育時代は天才児と呼ばれていたが、今はなんだかよくわからないひと。 今は実家の酒屋で暮らしている。突然帰ってきたので両親や酒屋を次いだ姉夫婦には厄介者に思われている。 昼間は村をふらついていることが多い。よく村のお婆ちゃんにお菓子をもらっている。 信長の「秘密基地」に遠慮もなく現れる。
「何も知らないだろ、俺のこと。だからそうやって都合よく解釈するんだよ」
九鬼 天音
信長の後輩。廃部寸前の美術部の期待の新人だがどこか電波入っている。 いつもぼーっとしていて目の焦点が合っていない。「宇宙人と交信する」と言って壊れたガラケーを空に翳している。 柘榴の家に居候している。駄菓子屋の常連。よっちゃんいかとチューペットが好き。 ごつい水鉄砲で武装しているのは侵略者から身を護る為で、交友的な宇宙人とは違い侵略者は水に弱いらしい。 「交信する電波が入りやすいから」という理由で「秘密基地」に現れる。
「はい、宇宙人と交信しています。つまりですね、宇宙と繋がっているんです」
荷田野 八幡
気だるい感じの少年。いつも黒いパーカーを羽織ってゲームをしている。 Youtubeでゲーム実況配信者「8MAN」として活躍中。現在は毎週水曜夜八時に実況動画を定期的にアップしている。 十七歳だが学校には通っていない。コアなゲームマニアで年齢的に知っているはずのないレトロゲーの話題も普通にできる。 落ち着いた声でたまに下ネタを云う。神社の息子だが継ぐ気は毛頭ない。 「ゲームばかりしているやつは家にはいらん!」と家を追い出されたところを「秘密基地」までたどり着き勝手にサバイバルを始めている。
「どーも、8MANです~。今週も、超攻略シリーズ、はじめていこうとおもいまーす」
小室 粋
信長のクラスメイト。美少女だがその所為で女子からは遠ざけられている。 屋上で森に出会ったことから彼に恋をするようになる。 腐女子と呼ばれる性質の人間であり、ナマモノでも色々腐っている。 前世少女でもあり、前世は地球を救った戦士であったらしい(自称)。 油断すると妄想が爆発する。
「そ、それって、そこから耽美な関係が始まったり……!? はうわぁっ!!!!」
柳田 柘榴
信長のクラスメイト。ざっくばらんな性格で、幼い頃から古武術を習っていたので口より先にすぐ手や足が出る。 男のような古風な口調で話すが、私服はひらひらのワンピース。 天音の居候先であり、彼とは親戚関係にあるらしい。柘榴的には「天音のおねえさん」という立ち位置。
「あたしは天音のおねえさんなんだから、天音はあたしの言うとおりにしてればいいのよ」
和辻 森
気弱でオタクっぽいいじめられっ子な一面と、それとは全く異なる達観した一面を持つ。 普段はおどおどして主体性のないふるまいをしているが、一人でいる時は人格が変わったように悟っている。 母親の教育が厳しかったらしく、その名残でヴァイオリンやピアノが弾ける。 一人でいる時のみ煙草を吸う。クラスの認識は「キモいオタク」。
「ボ、ボクは……えっと、ごめん、なんでもない……よ……」