少女は、宙を舞っていた。 比喩ではなく、文字通り空を飛んでいたのである。 少女の背中には光で作られたような羽根が生えていた。 そして、少女はキミ(・・)の存在に気づくとにっこりと笑った。これから起こることを全て知り尽くしたような、超越しきった者の笑みだった。 彼女は、唇で言葉を紡ぐ。 「――幸福な人生を見つけにいきましょう!」